パワーリザーブとは、機械式腕時計のぜんまいばねが最大限巻き上がっている状態から、どの程度の時間、時計を動作させることができるのかという、「動作持続時間」を言います。
例えばパワーリザーブ90時間の腕時計は、ぜんまいばねを巻ききった状態であれば、約90時間は時計が止まることなく動作し続けます。
なお、腕時計の機能として「パワーリザーブ」と言った場合は、腕時計の文字盤やシースルーバック部分に残り動作時間の目安を表示する機構を指します。自動巻式腕時計は腕につけていれば常に巻き上げが行われるため、パワーリザーブ機構の必要性は薄いですが、手巻き式腕時計の場合で、かつ毎日竜頭(ぜんまいばね)を巻かなくて済むロングパワーリザーブの腕時計の場合はとても便利な機構となります。
ぜんまいばねの巻き上げ状態を表示するだけだろ? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、パワーリザーブ機構は非常に複雑な機構が必要なため、ハイエンドな機械式腕時計以外にはほとんど搭載されません。
下記はパテックフィリップ(Patek Philippe)の「ノーチラス(5712/1A-001)」に搭載されたパワーリザーブ機構の写真です。パテックフィリップロゴの左側にある扇状の表示がパワーリザーブ表示です。