このブログは基本的には機械式腕時計を専門的に扱っていますが、スマートウォッチやクォーツ式腕時計についても面白いものがあれば例外的に紹介しています。
今回はムーブメントはクォーツ式ながら、長年アンティークウォッチをコレクションし続けた時計愛好家が自ら立ち上げたブランド「Dan Henry(ダン・ヘンリー)」のコレクションの中から「1963」を紹介してみたいと思います。
60年代のブライトリング「Ref.765 AVI」をオマージュ
1950年代~1970年代にかけてブライトリング(Breitling)が製造していた「Ref.765 AVI」は、通称「コ・パイロット(Co-pilot)」とも呼ばれ、アンティークウォッチコレクターの間では非常に人気のあるモデルですが、60年代に製造された「Ref.765」をオマージュしたと思われるのがこの「Dan Henry 1963」です。
リンク先は英語ですが、日本からでも直販で購入できますし、送料無料で届けてくれます。
クレジットカード、もしくは PayPal で支払えば、概ね 3日~7日程で届きます(私の場合で注文から5日程度で届きました)ので気になる方はぜひリンク先をどうぞ。
実際に届いた「Dan Henry 1963」の梱包をほどくと、下記のようなプラスティック製のケースに収納されています。
これを開けると中から布とレザーでできた収納ケースに収められた腕時計が顔を出します。腕時計本体には元々レザーストラップ(ブラウン)が装着されていますが、交換用のナイロン製 NATO ストラップ(ブラック)も付属します。
文字盤を含めたフェイス全体のデザインバランスがよく、よく腕時計を知っている人がデザインしたなと感じさせるまとまりになっています。今回私が購入したのはブラックベゼル仕様ですが、シルバーベゼル仕様もラインナップされていますので、好みに合わせてチョイスできます。
ドーム形状の風防がクラシカルな雰囲気を醸し出しています。インデックスやハンズの夜光も少し焼けたようなヴィンテージ風になっていていい感じ。インデックスは少し手が込んでいて、所謂サンドイッチ文字盤になっています。
ケースバックにはロッキード社の「SR-71」、通称「ブラックバード(Blackbird)」がエンブレム風にあしらわれています。なぜケースバックに飛行機の刻印かという点についてはブライトリング好きの人なら恐らくわかるんじゃないでしょうか。
また、下の写真でわかると思いますが、標準装備されているストラップには簡易にストラップが交換できる、イージークリックシステム(Easy Click System)が装着されていて、付属の NATO ストラップと気軽に交換して楽しむことができます。
この手軽にストラップが交換できる仕様は特に低価格帯でファッショナブルな腕時計を扱うブランドではトレンドになりつつある機能ですが、昨年全面リニューアルされたヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)の「オーヴァーシーズ(Overseas)」コレクションでも採用(あちらのはもっと手の込んだものですけどね)されるなど、高級腕時計にも広がりを見せています。ひとつのトレンドになるかもしれませんね。
ケースサイドは下記のような感じ。ベゼルは逆回転防止機能はない回転式です。回転させたときにガタつくようなこともなく、低価格なわりにはしっかりした仕上げでコストパフォーマンスは高いのではないかと思います。
ケースサイズは42.5mm、ケース素材はステンレススティール(316L)です。防水性能は50m防水を確保しています。
搭載されているムーブメントは、ミヨタ(Miyota)製「6S20」(クォーツ)。安心の日本製(シチズングループ)クォーツムーブメントですね。
バッテリーライフは約4年間(電池形式は「SR927W」です)、センタークロノグラフ針、3時位置に1/20秒を計測可能なクロノグラフ秒針、6時位置にスモールセコンド、9時位置に60分積算計を搭載。「6S20」にはデイト機能も付いていますが、「1963」では潰されています。
販売価格は 230ドル、日本円にすると約26,000円くらいでしょうか。前述したとおり、公式サイトから購入すれば日本に対しても送料無料で発送してくれます(商品受け取り時に消費税だけ別途かかりますので注意してください)。
今回私が購入した「1963」以外にも、ヴィンテージウォッチが好きな人なら思わず「おっ」っとなるコレクションがそろっていますので、興味ある方は下記のコレクション一覧を見てみるとよいかもしれません。
基本的にはクォーツムーブメント搭載なのですが、「1970」のみセイコー社製の自動巻きムーブメント「Cal.NH35」と搭載した機械式腕時計になっています。
余談ですが、60年代の「Ref.765 AVI」を本家ブライトリングも復刻しています。完全復刻という形ではないので、ちょっとオリジナルとはデザインが違うのですが、2015年のバーゼルワールドで発表された「クロノライナー(Chronoliner)」コレクションがそれですね。
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下記を始め、色々とレビューも書いていますのでぜひ合わせてどうぞ。