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セイコー、グランドセイコーの初代モデルを現在の技術で復刻した「初代グランドセイコー リミテッドコレクション 2017」を発表

初代グランドセイコー リミテッドコレクション 2017

「バーゼルワールド(Baselworld)2017」にて、セイコー(Seiko)は、同社の基幹コレクションである「グランドセイコー(Grand Seiko)」について、今後すべてグランドセイコーコレクションにおいて、「Grand Seiko」ロゴを12時位置に冠するダイヤルデザインに変更すること、レディースモデルやスポーツモデルにもラインナップを拡充しながら、個性をより鮮明に打ち出したブランドとして展開いくというブランド戦略を発表しました。

そして、この新ブランド戦略に基づいた最初のリリースとして、グランドセイコーファンにはうれしい新作の発表が行われています。

初代グランドセイコーの復刻

初代グランドセイコー リミテッドコレクション 2017

今回発表されたのは、1960年に誕生したグランドセイコー初代モデルを、現在のセイコーが持てる最高の技術と進化したデザインでよみがえらせた「初代グランドセイコー リミテッドコレクション 2017」。

全4モデルの発表ですが、そのうち3モデルは、初代モデルを再現した「復刻デザイン」、そして1モデルは、初代のデザインを現在の解釈で蘇らせた「現代デザイン」となっています。

復刻デザイン、3モデルは、初代モデルのケースサイズだった35㎜から38㎜にサイズアップした上で、初代モデルのミネラルガラスの形状を忠実に再現した新形状のデュアルカーブサファイアガラスを採用することにより、耐久性や視認性、審美性を向上させています。

復刻デザインのケース素材は3種類

初代グランドセイコー リミテッドコレクション 2017

「復刻デザイン」にはケース素材別に3モデルがラインナップされます。

プラチナ999モデル

まず、プラチナ999ケースを採用した「Ref.SBGW251」(上写真左)は、初代モデルにも見られた凹型に加工した「Grand Seiko」ロゴを、K18ゴールド製の美しいホワイトダイアルに彫刻するという手の込んだ作り。

搭載されるムーブメントは同社の手巻きムーブメント「Cal.9S64」(24石、28,800振動/時、パワーリザーブ約72時間)ですが、このモデルに搭載されるムーブメントは、平均日差 +5秒~−1秒(静的精度 / 通常公表値は +5秒~-3秒)に収まるよう、特別に調整されたものになっているとのこと。

ブラックのクロコダイルストラップと組み合わされ、予定販売価格は3,200,000円(税別)、世界限定136本で、本日、3月24日より販売開始です。

K18イエローゴールドモデル

初代モデルでは金貼り仕様だったケースを、K18イエローゴールドの無垢素材で復刻したのが「Ref.SBGW252」(上写真中、および記事冒頭写真)。こちらは凸型に加工した「Grand Seiko」ロゴをアイボリーカラーのダイアル上に配置。

ブラウンのクロコダイルストラップと組み合わされ、予定販売価格は1,800,000円(税別)、世界限定353本で、本日、3月24日より販売開始です。

ステンレススチールモデル

ミドルレンジ価格帯のステンレススティールケースモデル「Ref.SBGW253」(上写真右)は、K18イエローゴールドモデルと同様、凸型の「Grand Seiko」ロゴをホワイトのダイアル上に配置。また、裏蓋にはグランドセイコーの象徴である「獅子の紋章」をかたどったK18イエローゴールド製のワッペンが取り付けられています。

ブラックのクロコダイルストラップと組み合わされ、予定販売価格は600,000円(税別)、世界限定1,960本で、本日、3月24日より販売開始です。

現代デザインモデル

初代グランドセイコー リミテッドコレクション「現代デザイン」 SBGR305

初代グランドセイコー リミテッドコレクション 2017 「現代デザイン」(Ref.SBGR305)は、初代グランドセイコーのアイデンティティは受け継ぎつつ、進化したデザインと新たな素材を用いて現代的にアレンジしたもの。

40.5㎜サイズのケースには、チタン素材「ブリリアントハードチタン」を採用。

「ブリリアントハードチタン」は、JIS2種の純チタンと同様に軽量な上、ステンレススティールと比較して硬質で傷がつきにくいのが特徴。このチタン素材の表面を熟練の研磨師が施す、セイコーお得意の「ザラツ研磨」で磨き上げることで、白く輝くような美しい外観を手に入れています。

全体のデザインとしては、初代モデルが柔らかな雰囲気とシャープな造形をあわせ持っていた点を踏襲しつつ、ケースサイドをガラス縁や裏ぶたよりもひと回り小さくすることで、薄く見せる工夫などが盛り込まれており、単なるデザインの復刻ではなく、新解釈によって現代版デザインにうまく生まれ変わらせることに成功しています。

初代グランドセイコー リミテッドコレクション「現代デザイン」 SBGR305

搭載されるムーブメントは新開発の自動巻きムーブメント「Cal.9S68」(35石、28,800振動/時)、パワーリザーブ約72時間。

ブラックのクロコダイルストラップと組み合わされ、予定販売価格は750,000円(税別)、世界限定968本で、2017年6月9日より、全国のグランドセイコーマスターショップにて販売開始予定です。

初代グランドセイコーの復刻は、セイコーの創業130周年を記念した限定モデルとして2011年にもリリースされていますが、今回のモデルもなかなか魅力的なラインナップになっているのではないでしょうか。

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