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故ポール・ニューマン氏が所有していたロレックス デイトナ(Ref.6239)がついにオークションに出品される

ポール・ニューマン氏が保有していたロレックス デイトナ(Ref.6239)

写真は「How Paul Newman's Legendary Rolex Cosmograph Daytona Was Found--and Where It's Going Now - The Wall Street Journal」から引用 - Photo by The Wall Street Journal

ハリウッド俳優であり、レーサーでもあったポール・ニューマン(Paul Newman)氏(故人 / 1925年1月26日~2008年9月26日)が愛用し、通称「ポール・ニューマンダイヤル」(エキゾチックダイヤル)と呼ばれるレア文字盤を持ったロレックス デイトナ(Rolex Daytona)Ref.6239 は、アンティークウォッチコレクターの間でも別格扱い、まさにコレクター垂涎のモデルとして驚くような価格で取引されています。

その中で、長年その所在が謎に包まれていた特別なデイトナ Ref.6239 が、ポール・ニューマン氏自身が生前所有し、実際に使用していた Ref.6239 でした。もし存在すれば想像もつかないほど貴重なこの腕時計は、長いこと紛失してしまったか、壊れて失われてしまったと思われていたものです。

ところが、この幻ともいえる Ref.6239 が、今年の10月、オークションハウス フィリップス(Phillips)がニューヨークで開催する腕時計オークションに、ついに出品されるとのことで大きな話題になっています。

今回出品されるデイトナ Ref.6239 は、ポール・ニューマン氏の娘さんであるネル・ニューマン(Nell Newman)氏が代表を務める「ネル・ニューマン財団(The Nell Newman Foundation)」で会計士を務めるジェームズ・コックス(James Cox)氏が所有していたもので、彼が1984年の夏にポール・ニューマン氏自身から譲り受けたもの。

ポール・ニューマン氏が亡くなった2年後、娘のネル氏が財団を立ち上げるにあたって、ジェームズ氏がこの腕時計の売却先を探すためにコンタクトをとった著名コレクターを介して、フィリップスのシニアコンサルタントであり、時計部門の責任者であるオーレル・バックス(Aurel Bacs)氏へとたどり着き、今回の出品へとつながったとのこと。

ポール・ニューマン氏が保有していたロレックス デイトナ(Ref.6239)

写真は「How Paul Newman's Legendary Rolex Cosmograph Daytona Was Found--and Where It's Going Now - The Wall Street Journal」から引用 - Photo by The Wall Street Journal

気になるデイトナ Ref.6239 のコンディションは概ね良好。ダイアルは完全なオリジナル。夜光はさすがに劣化はしているもののすべて残っている状態。さらにケースバックには、ポール・ニューマン氏の妻であったジョアン・ウッドワード(Joanne Woodward)氏からのメッセージ、「Drive Carefully, Me.」の刻印が。

単に希少なポール・ニューマンダイアルを持った「Ref.6239」というだけでなく、「ポール・ニューマン氏が所有していたポール・ニューマンモデル」という唯一無二の事実、そしてこの腕時計にまつわる物語まですべて含めれば、その価値は想像もつかないものになることは容易に想像できます。

実際のオークションでどのような価格が付くのかはわかりませんが、間違いなく歴史に残る1本。是非ともこの貴重なデイトナを後世に伝えていくためにも、投機的な目的ではない、信頼できるコレクターの手に渡って欲しいなと思います。

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