Frequency Feeling... - 機械式腕時計のファンブログ

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011 レビューと個人輸入の方法

以前、時計選びの参考までにということで 15本厳選「フォーマル & シンプルをテーマに選ぶ、アンダー50万円の機械式腕時計セレクション」 という前後編の記事を書きました。

その際に、番外として最後に挙げたのが、エンポリオ アルマーニ スイスメイド(Emporio Armani Swiss Made)の「ARS3011」。

ネイビーブルーの文字盤と同じくブルーのアリゲーターストラップがいい感じ、かつ価格も日本円で10万円程度と購入しやすい価格帯でお勧めですと書いたのですが、実はその記事を書いた直後、アルマーニの公式サイト(米国)から実際に購入していましたので、ちょっと購入から時間は経ったのですが製品レビューと、あわせて日本にいながら海外の通販サイトで腕時計を購入し、輸入する方法について解説します。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

低価格帯ながらさすがの質感

世界的ブランドであるアルマーニですから、当然ながら公式通販サイトは日本語でも提供されています。本当はそこで「ARS3011」が購入できれば何の苦労もないのですが、このモデルは日本では販売していないんですよね(ステンレススティールブレスレット仕様の「ARS3022」なら日本でも購入可能です)。結果的に米国のアルマーニ公式サイトから購入することになりました。

米国のアルマーニ公式通販サイトにおける「ARS3011」の販売価格は945ドル。2016年10月現在の為替レートで約98,000円。価格的には低価格帯で、国内で購入する手段があまりないという点を除けば購入しやすいモデルだと思います。

後述しますが、米国のアルマーニ公式通販サイト(少なくとも本記事執筆時点で)は米国内の住所にしか配送をしてくれませんので、転送サービスを利用する関係から日本への送料、および転送手数料、関税(腕時計の場合は消費税のみ)がかかりますので、総額はもう少しだけ高くなります。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

届いた腕時計はかなりしっかりとしたケースに収められていました。早速ケースを開いて「ARS3011」とご対面。ネイビーブルーの文字盤と、ブルーのアリゲーターストラップが渋い。デザイン自体はクラシカルな感じで、フォーマルな場面でも使い勝手が良さそうです。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

ケースはシースルーバック仕様になっていて、ケースバックからは搭載される自動巻きムーブメントを見ることができます。ムーブメントは、エンポリオ アルマーニ スイスメイドに腕時計ムーブメントを提供しているフォッシルグループのインハウスムーブメントとのこと。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

文字盤のデザインはシンプル。バーインデックスに太めの3針仕様。3時位置にデイト表示が搭載されています。ケースはステンレススティール製。ケースサイドは滑らかなフォルムになっていて、男性向け腕時計ながら柔らかい印象。さらにリューズにはクリスタルが埋め込まれていて、エレガントなイメージを与えてくれます。

ケースは自動巻きムーブメント搭載モデルながらかなり薄く作られているので、スーツでも袖元で邪魔にならなそう。この辺はラグジュアリーなファッションを得意とするアルマーニならではですね。価格は手ごろながら、デザイン、素材やカラーの選択も洗練されていて、安っぽさが全くありません。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

前述したとおり、ケースバックはシースルー。ムーブメントはこの価格帯ということもあって大した仕上げではないので、別にわざわざ見るまでもない感じではありますが、機械式ムーブメントなので折角なら見てよくらいの感じでしょうか。個人的にはシースルーバック仕様はどうでもよいといいますか、あってもなくてもよいので時計選びの際に特には気にしません。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

尾錠もステンレススティール製で、エンポリオ アルマーニのロゴがデザインされています。ただ私は以前から何度か書いている通り、Dバックル派ですので、届いた直後にヒルシュ製のDバックルに交換しています。

エンポリオ アルマーニ スイスメイド ARS3011

薄型ケースのおかげで付け心地はよい

前述したとおり、自動巻きムーブメント搭載モデルのわりにはケースが薄く仕上げられていますので、ケースサイズ的には42mmと、比較的大きめのサイズながら、過度に時計が主張せず、どんな服装にも合わせやすくてとても使い勝手がよいモデルだなと感じました。

また、アルマーニのブランドで出されていることもあって、価格的にはかなり手頃ながらそのデザイン、全体的な質感は非常によく、お買い得なモデルだなと思います。

もちろん、エンポリオ アルマーニは腕時計専門のブランドではなく、あくまでファッションの一部としての腕時計という位置づけでの展開ですから、高級腕時計ブランドのような(腕時計分野での)ブランドストーリー、細部までこだわり抜いた仕上げや、高度な組み立て、調整からなる精度、あるいは長期にわたるアフターサービスなどは望めないと思いますが、価格とのバランスを考えれば選択肢のひとつとして面白いと思います。

海外からの腕時計輸入方法

今回、私は「ARS3011」を米国のアルマーニ公式通販サイトで購入しました。購入自体は今年の7月頃だったと思います。海外の通販サイトによっては日本など外国への配送に対応したサイトもありますが、アルマーニ公式通販サイトは送付先に米国内の住所しか指定できないため、そのままでは日本国内から購入することはできません。

そこで、以前から海外で購入したいものがあるときに利用している「スピアネット」さんという、海外から日本への転送サービスを利用します。

転送サービスとは

簡単に言えば、米国に住所を持っていない利用者に対してスピアネットさんが米国内で有効な住所を提供し、利用者はその住所で買い物。荷物が届くと、スピアネットさんが利用者の本来の住所(日本国内)に転送をしてくれるというサービス。

荷物を転送する際に、日本への送料に加えて、荷物の大きさ等によってスピアネットさんの手数料が発生しますが、それさえ負担すれば、とても簡単に米国内で買い物したものを日本に送ってもらうことができます。

買い物する際はもちろん英語が多少はわからないといけませんが、転送について、スピアネットさんは日本語ですべてやりとりをしてくれますので、英語が苦手という方でも比較的安心して利用できると思います。

詳しい転送手順は、スピアネットさんのサイトに掲載されている「転送サービスとは」のページで解説されています。利用登録自体は無料ですので、実際に料金が発生するのは転送をお願いした時のみです。

ちなみに、今回を「ARS3011」購入した際にスピアネットさんに私がお支払いしたのは、送料 36ドル(スピアネットさん→私の自宅)と転送手数料 9ドルの、計 45ドル(約5,000円)でした。荷物の重さは「2.3kg」。

その他の費用として関税

関税について詳しく解説するのはここでは避けますが、腕時計は関税無税品ですので、金額に応じて消費税(厳密に言うと消費税、および地方消費税で計8%)のみ、自宅に荷物が届く際、代引きの形で運送業者さんに支払う必要があります。

例えば、10万円の腕時計の場合、その価格に 0.6 をかけた「課税価格」に対して、8% の消費税を支払いますので、100,000 × 0.6 × 0.08 = 「4,800円」を荷物受け取り時に支払うことになります。

ですので、前述したスピアネットさんに支払う送料、手数料に加え、この消費税で、約10,000円程度の追加費用がかかり、これが米国から日本への輸入コストということになりますね。

海外から腕時計を購入するというとかなり難しい、敷居の高い行為だと思われるかもしれませんが、実は転送サービスなどをうまく利用すればそれ程難しいことではありません。ご興味のある方はチャレンジしてみると国内では手に入らないモデルも手に入れることができるかもしれませんよ。

あわせて読みたい