この記事は「腕時計 Advent Calendar 2016」第23日目の記事です。
今年、2016年に発表された新作で気になったモデルを年の終わりに振り返ってみるシリーズ。初回はクロノグラフ搭載モデル編、続く第2回はコンプリケーションウォッチ、つまり、複雑機構を搭載した腕時計編を書きました。
第3回となる今回は、ダイバーズウォッチ編。今年発表されたダイバーズウォッチの中から、個人的に気になったモデルをピックアップしてみます。
オメガ シーマスター プラネットオーシャン ディープ ブラック
オメガ(Omega)が発表した「シーマスター プラネットオーシャン ディープ ブラック(The Seamaster Planet Ocean "Deep Black")」コレクションは、一体成形された45.5mmサイズのブラックセラミック製のケースと、同じくブラックセラミック製の逆回転防止ベゼルを採用し、600mという超防水性能を誇る本格的ダイバーズウォッチ。
搭載されるムーブメントは、「マスター クロノメーター」基準をクリアした、GMT機能搭載の自動巻き「Cal.8906」(38石、25,200振動/時)。パワーリザーブは60時間。
詳しくは下記の記事で紹介しています。
チュードル ヘリテージ ブラック ベイ ブロンズ
チュードル(Tudor)が「2016 Baselworld(バーゼルワールド)」で発表した「ヘリテージ ブラック ベイ ブロンズ(Tudor Heritage Black Bay Bronze) Ref.79250BM」は、銅をPVDコーティングし、サテン仕上げされた43mmのステンレススティールケースにブラウンベゼルを採用した同社の「ブラック ベイ」コレクションの新作。
ムーブメントは新型の自社製、自動巻きキャリバー「MT5601」。購入しやすい価格帯で、エイジングが楽しめるブロンズケースと、面白いモデルだと思います。
今年チュードルは、「ブラック ベイ」コレクションをリニューアルしています。自社ムーブメントを搭載した新しい「ブラック ベイ」コレクションについては下記の記事で書いています。
チュードル ペラゴス LHD
チュードルからもう1本。つい先日ですが、飽和潜水用防水に対応し、500mの防水機能を誇る、チュードルの本格ダイバーズウォッチ「ペラゴス(Pelagos)」コレクションに追加されたのが、「チュードル ペラゴス LHD(Tudor Pelagos LHD)Red.25610TNL」です。
ケースは42mmサイズのチタニウム製。ケースバックはステンレススティールです。搭載されるムーブメントは現行モデルにも搭載されている自動巻きキャリバー「MT5612」のレフティ仕様である「MT5612-LHD」(26石、28,800振動/時)。
デザイン的にもベージュがかった夜光が採用され、少しビンテージな雰囲気を醸し出すなど、なかなか面白いモデルだということでピックアップしてみました。
セイコー プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル メカニカルハイビート36000 - SBEX005
セイコーウオッチが、セイコー創業135周年を記念して発表したのが、「セイコー プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル メカニカルハイビート36000 - SBEX005」。
1,000m飽和潜水に対応するチタン製、48.2mmサイズ防水ケースに10振動(36000振動/時)メカニカルムーブメント「8L55」を搭載した高性能ダイバーズウォッチ。
特徴は、デザイン監修に現代の名工、ウォッチデザイナーの小杉 修弘(こすぎ のぶひろ)氏を迎えて制作された、日本の伝統文様「青海波(せいがいは)」をあしらった深いブルーのダイヤルと、新色のブルー硬質コーティングベゼル。
本格的ダイバーズウォッチに美しい文字盤の仕上げというコラボレーションが面白いモデルだと思います。
セイコー プロスペックス ダイバースキューバ トランスオーシャン ライジングウェーブコラボレーションモデル
セイコーのスポーツウォッチシリーズ「セイコー プロスペックス」と、フィッツコーポレーションが展開する香水ブランド「ライジングウェーブ」が、互いにコラボレーションモデルを発表した中で発表されたのが、「ダイバースキューバ トランスオーシャン」シリーズから自動巻き「Cal.6R15」(23石、21,600振動/時)を搭載し、パワーリザーブ約50時間、200m防水の45mmステンレススティールケースにセラミックス素材のベゼルを組み合わせた「SBDC047」(上写真左)と、自動巻き「Cal.8R49」(34石、28,800振動/時)を搭載し、パワーリザーブ約45時間、200m防水の46.5mmステンレススティールケースにセラミックス素材のベゼルを組み合わせた「SBEC003」(上写真右)の2モデル。
個人的には、シンプルな3針モデルの「SBDC047」がツボでした。深い海の青を文字盤で表現、ベゼルには耐傷性の高いセラミックスを採用し、ステンレススティールケースとブレスレットはポリッシュ仕上げ。スポーティながらエレガントさも漂う絶妙なダイバーズウォッチに仕上がっています。
販売価格は、シンプルな3針モデルの「SBDC047」が13万円(税別)、クロノグラフ搭載の「SBEC003」が32万円(税別)になります。
パネライ ルミノール1950 ブルーダイアル
ダイバーズウォッチに入れるかは迷うところですが、まぁルーツはダイバーズウォッチなので問題ないですよね。
オフィチーネ パネライ(Officine Panerai)が発表した、サンブラッシュ仕上げが施された濃いブルー「オーシャンブルー」のサンドイッチダイアルが美しい、「ブルーダイアル(Blue Dial)」シリーズは、ルミノール1950、ラジオミール1940の両コレクションに、今年新たに追加されました。
下記の記事でも取り上げましたが、今年はブルーダイアルの新作で気になるものが多かったです。
セイコー SRP777 オートマチック ダイバー
コレクターの間でも人気が高いセイコーの通称「サード(3rd)ダイバー」ですが、その海外仕様モデルだった「6309」を復刻したモデル。今年、海外でのみ発売されています。
ケース形状から、1976年~1988年まで製造された、大型クッションケースが特徴の前期型「6309-7049」がベースと思われますが、文字盤の刻印など、細かい部分はもちろん今風にされているものの、なかなかよいフォルムで気に入ってしまい、海外からの取り寄せで購入しました。
搭載されるムーブメントは、自動巻き(手巻き機能付き)の「Cal.4R36」(24石、21,600振動/時)。パワーリザーブは約41時間。3時位置にデイデイト表示、センター秒針。ケースサイズは45mmで、防水機能は200mです。
価格は475ドル。日本円で55,000円程度です。日本の Amazon でも購入可能みたいですね。概ね4万円弱といったところ。
ちなみに同じモデルでペプシベゼルの「SRP779」、金属ブレスレット仕様でゴールドの針やベゼル刻印の「SRP775」、同じく金属製のブレスレットにブルーのベゼルを組み合わせた「SRP773」もラインナップされています。
折角なので写真色々掲載しておきます。
個人的に普段使いする際に標準装着のラバーストラップは嫌だったので、時計の雰囲気に合いそうな、少しヴィンテージ加工されたレザー Nato ストラップに変更してみましたが、なかなか良い雰囲気になって、気に入っています。
ストラップの交換については、下記の記事でも触れています。
さて、いかがでしたでしょうか。ちょっとダイバーズウォッチは気になるモデルが少なかったかもしれません。そもそも発表されるモデルの中でダイバーズウォッチに分類されるものがそれ程多くないこともあるかもしれませんけども。
あと、やっぱりダイバーズウォッチって、本格的になればなるほどバカでかいモデルが多いので、普段使いする際にはちょっとコーディネートが難しい時もありますね。頑丈なのでアウトドアなどでも気にせず使いやすいというのは魅力ではありますが。